2019年 第1回主要5分野専門研修会 関西開催

【速報】第2回主要5分野専門研修会(関西開催)は終了いたしました
熱気溢れるワークショップが6本開かれ、盛況でした。理事長講演会(無料)にも多くの方に参加いただきました。

日時

2019年11月24日(日)
午前の部 10:00~13:00/午後の部 14:00~17:00

場所

同志社大学今出川キャンパス 良心館
京都府京都市上京区今出川烏丸東入
https://www.doshisha.ac.jp/information/campus/imadegawa/overview.html

後援

厚生労働省
文部科学省
公益社団法人 日本心理学会
公認心理師養成大学教員連絡協議会

参加費

1ワークショップにつき 会員4,000円/非会員6,000円

事前登録

必要

プログラム

【午前の部(10:00~13:00)】

WS1

「効果が出ない」から抜け出す学級集団への支援のポイント
講師:小関俊祐(桜美林大学

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ワークショップ詳細

研修方式
講義、演習

想定する対象者
公認心理師、公認心理師資格取得を目指す方、教育関係者

ワークショップ概要
  公認心理師に求められる能力として、心の健康の保持増進が挙げれています。これを実現するための方法の1つとして、学級集団を対象とした心理的支援の提があります。これは、スクールカウンセラーの業務にも位置づけられており、さまざまな研修が開催されています。しかしながら、実際に集団への支援を実施しても、「なかなか効果が出い」という声を耳にすることが多いのも現状です。

本ワークショップでは、集団への支援を行う際のアセスメントの点、実践上の工夫、効果を日常に般化させるためのポイントについて、ご紹介いたします。想している支援対象は、小学校、中学校、高校の学級集団、あるいは学年集団です。主に社会的キル訓練、問題解決訓練の実施手順について紹介しつつ、受講者の先生方には、特に「一次防」の視点から学級集団への支援を提供するための知識や技能を習得していただくことを目標します。

 「自己有用感」など、「何とでも有意な相関が得られるので研究には好都合な潜在変数」で理解したつもりになっていないでしょうか。問題発生してから「後づけの理屈」「後づけの心理検査解釈」で、理解できたつもりになってはいないでしょうか。「発達障害を見いだすために不登校は防ぐべきではない」とのトンデモな意見が一部にあるそうですが、一般の学校に通う児童生徒に「障害の鑑別」を優先し医療の問題としたがる教師のホンネはどこにあるのでしょうか。

不登校の未然防止について家庭にはいかなる「愛情のカタチ」を提案すべきか、など。そして、長期化した不登校事例を前によく語られる「心のエネルギー」について、実は効果的な「ため方」があるのに、「待ち」の対応の提案だけでよいのか。これらを取り上げます。

講師紹介

小関 俊祐

所属
桜美林大学

略歴
山形県出身,新潟大学卒業後,兵庫教育大学で修士,博士を取得。日本学術振興会特別研究員を経て,2010年より愛知教育大学助教,2014年より現職である桜美林大学心理・教育学系に着任。
専門は子どもを対象とした認知行動療法であり,子どものストレスマネジメントや特別支援教育を専門に,研究や臨床実践を積み重ねている。
2018年に発足した,日本公認心理師の会教育・特別支援部門長として活動を行っている。

著書
「小学生に対する抑うつ低減プログラムの開発」 風間書房
「認知行動療法を生かした発達障害児・者への支援~就学前から就学時,就労まで~」 ジアース教育新社
佐々木和義(監修)小関俊祐・石原廣保・池田浩之(編著)
「対人援助と心のケアに活かす心理学」 有斐閣
鈴木伸一(編著)伊藤大輔・尾形明子・国里愛彦・小関俊祐・中村菜々子・松永美希(著)
「いじめ問題解決ハンドブックー教師とカウンセラーの実践を支える学校臨床心理学の発想ー」 金子書房
山本奨・大谷哲弘・小関俊祐(著)
など

学会活動など
公認心理師の会 理事、教育・特別支援部門長
公認心理師養成大学教員連絡協議会 現場実習検討委員会副委員長
日本認知・行動療法学会 公認心理師対応委員会委員、倫理委員
日本ストレスマネジメント学会 常任理事、事務局長
など

資格
公認心理師、臨床心理士、専門行動療法士、指導健康心理士

受賞歴など
日本ストレスマネジメント学会1回最優秀論文賞(山中寛賞)共同受賞(2017年7月)
日本認知療法学会第三回最優秀論文賞 共同受賞(2016年11月)
日本行動療法学会内山記念賞 共同受賞(2013年8月)
など

おもなワークショップ担当歴
日本認知・行動療法学会第45回大会 スキルアップレクチャー「ソーシャルスキル教育」
日本健康心理学会第28回大会準備委員会企画ワークショップ 「学校におけるストレスマネジメント教育の実践」
日本認知・行動療法学会主催 いわて認知行動療法セミナー 講師「学校と家庭で行う子ども支援」
日本健康心理学会研修会「認知行動療法の理論と実践」,「子どもを対象とした認知行動療法I(集団)」,「子どもを対象とした認知行動療法II(個人)」
など

WS2

ステップケア(段階的予防介入)モデルで認知症のBPSDを低減する:その文脈における心理職の具体的な役割とは何か
講師:武藤崇(同志社大学)

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ワークショップ詳細

研修方式
講義形式

想定する対象者
認知症(およびその家族)⽀援に関⼼のある援助職および⼤学院⽣

ワークショップ概要
  本研修の内容は、
①「バイオ・サイコ・ソーシャル」モデルから捉える認知症の⾏動・⼼理症状(behavioral and psychological symptom of dementia; BPSD)
②BPSDに対するエビデンスの確認
③BPSDに対する機能アセスメント(functional assessment)とそれに基づく⽀援
④BPSDに悩まされる家族に対する⽀援モデル
⑤ステップケア(段階的予防介⼊)モデルと各ステップにおける⼼理援助職の役割の整理
⑥事例紹介
⑦質疑応答
という6部から構成される予定である(なお、①~④が前半、⑤〜⑦が後半の予定)。

講師紹介

武藤 崇

所属
同志社大学

略歴
筑波大学大学院心身障害学研究科心身障害学専攻修了,博士(心身障害学)(1998年)
筑波大学心身障害学系 技官・助手(1998-2001年)
立命館大学文学部および大学院応用人間科学研究科 准教授(2001-2010年)
米国ネバダ大学リノ校心理学部 客員研究教授(S.C. Hayes研究室所属)(2007-2008年)
同志社大学心理学部および大学院心理学研究科 教授(2010年-現在)
東京大学医学部附属病院22世紀医療センター腎疾患総合医療学講座 客員講師(2011-2015年)
同志社大学実証に基づく心理・社会的トリートメント研究センター(WEST) センター長(2011年-現在)
名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野 客員教授(2017年-現在)

著書
武藤崇(編著)(2019)『臨床言語心理学の可能性:公認心理師時代における心理学の基礎を再考する』 晃洋書房
武藤崇(編著;事典編纂委員会主幹)(2019)『行動分析学事典』 丸善出版
武藤崇(編著)(2017)『55歳からのアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT):超高齢化社会のための認知行動療法の新展開』 ratik
その他,多数

学会活動など
一般社団法人日本行動分析学会・理事長など

資格
公認心理師,臨床心理士

受賞歴など
「感情心理学研究」優秀論文賞(2014年)
「日本特殊教育学会」研究奨励賞(2002年)
など

おもなワークショップ担当歴
一般社団法人日本認知・行動療法学会,日本認知療法・認知行動療法学会などにおいて,アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)および行動分析学に関するワークショップを多数担当。

WS3

矯正処遇における心理学的アプローチとエビデンス
講師:浦田洋(甲子園大学)

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ワークショップ詳細

研修方式
講義

想定する対象者
現在、司法・矯正領域の職場で勤務している(心理専門職以外の)公認心理師、あるいは、隣接領域で勤務しており司法・矯正領域との協働が必要である公認心理師

ワークショップ概要
少年・成人を問わず、非行・犯罪を犯した者の再犯防止は、我が国の喫緊の課題である。このように重要で、かつ、取組みがいがあるのが矯正処遇であるが、対象者の特徴等によりそれを進めるには多様な困難さが伴う。このような状況で、担当者が意欲を持って処遇に取組み続けるには、自らの働きかけが依って立つ理論等が明確で、かつ、実践による効果を十分実感できると認識することが必要であり、本研修は係る認識を高める一助となるものと位置付けられる。

具体的には、少年院や刑務所での処遇の背景にある、少年鑑別所や刑務所の調査センターでのアセスメントについてその概要を説明し、かつ、それらをどう処遇に活用しているかを述べる。なお、アセスメントについては、投映法や作業検査が、司法・矯正領域で独自の発展を遂げていることについても触れたい。

講師紹介

浦田 洋

所属
甲子園大学心理学部

略歴
同志社大学文学部文化学科心理学専攻卒業(1982年)
同志社大学大学院文学研究科博士課程前期終了(文学修士)(1984年)
同志社大学大学院文学研究科博士課程後期中退(1985年)
川越少年刑務所心理専門職(1985年),以降2019年3月まで、大阪少年鑑別所等8か所の少年鑑別所、大阪拘置所、大阪矯正管区、福岡矯正管区で主に心理専門職として勤務(国家公務員I種(心理))

著書
【単著】

「性犯罪者処遇の新しい流れ-良い生活モデル(GLM)とは何か-」(2013年12月)矯正協会,刑政 【共著】
「Association for the treatment of Sexual Abusers(ATSA)大会に参加して」(2012年5月)矯正協会,刑政
「犯罪心理学事典」(2016年9月)丸善出版
「児童青年の発達と「性」の問題への理解と支援 自分らしく生きるために」(2019年7月)福村出版 【共著】
「性犯罪からの離脱-『良き人生モデルがひらく可能性』」(2014年7月)日本評論社

学術論文
【単著】
「ブラインドアナリシスの可能性」(2012年11月)中京大学心理学研究科・心理学部紀要
「司法領域におけるTATの活用」(2019年3月)中京大学心理学研究科・心理学部紀要
【共著】
「マアレー版TAT図版の起源についての一考察-Morgan論文の翻訳に基づいて-」(1998年7月)追手門学院大学人間学部紀要

学会活動など(所属学会)
日本犯罪心理学会、日本心理臨床学会、包括システムによる日本ロールシャッハ学会、日本ロールシャッハ学会、日本更生保護学会、日本TAT研究会、日本臨床心理士会、公認心理師の会、日本公認心理師協会、Association for the Treatment of Sexual Abusers、日本犯罪心理学会地方区理事(2016年7月から2017年3月まで)

資格
公認心理師,臨床心理士

ミニシンポジウム司会及び指定討論
「未来は開かれている-若手心理専門職等の育成」(2013年9月)日本犯罪心理学会
「司法矯正領域における集団認知行動療法」(2014年9月)日本犯罪心理学会
「性非行・性犯罪加害者処遇に犯罪心理学はいかに寄与するか」(2015年9月)日本犯罪心理学会
「指導者ケアについて改めて考える」(2018年12月)日本犯罪心理学会

【午後の部(14:00~17:00)】

WS4

「痛み」をラディカルに捉え直すことではじまる慢性疼痛への心理・社会的アプローチ:その基礎と実際
講師:武藤崇(同志社大学)/酒井美枝(名古屋市立大学)

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ワークショップ詳細

研修方式
講義形式

想定する対象者
慢性疼痛支援に関心のある援助職および大学院生

ワークショップ概要
  慢性疼痛には、生物学的要因に加え、心理的要因や社会的要因が複雑に関連していると考えられています。そのため、慢性疼痛診療においては、生物-心理-社会モデルにもとづき、多職種による「多角的な評価」とそれに基づく「集学的治療」を行うことが望ましいとされています。本研修では、慢性疼痛診療の現場で実際に行われている「痛み」に対する多角的な評価(アセスメント)を概観しながら、多職種連携における心理師の役割について検討します。さらに、心理・社会的トリートメントの具体的な手続きについて、アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)を中心に解説します。現場でよく出会うであろう複数の架空事例をもとにしながら、アセスメントとトリートメントの実際を紹介したいと思います。

本研修の内容は、
①国際疼痛学会(IASP)による「痛み」の定義についての検討
②痛みに対する⼼理・社会的トリートメント・モデルの変遷
③痛みに対する⼼理・社会的トリートメントのエビデンスの確認
④質疑応答
という4部から構成される予定である。

①IASPによる「痛み」の定義についての検討では、⼀般的な「痛み」に関する認識を再検証し、⼼理・社会的トリートメントの重要性を再認識する。③痛みに対する⼼理・社会的トリートメント・モデルの変遷では、1960年代〜現代までの主要な科学的なトリートメント・モデルを年代順に整理し、各モデルの差異やその中核的な特徴を整理する。3痛みに対する⼼理・社会的トリートメントのエビデンスの確認では、現時点におけるエビデンスの概要と、その注意点について把握する。

講師紹介

武藤 崇

所属
同志社大学

略歴
筑波大学大学院心身障害学研究科心身障害学専攻修了,博士(心身障害学)(1998年)
筑波大学心身障害学系 技官・助手(1998-2001年)
立命館大学文学部および大学院応用人間科学研究科 准教授(2001-2010年)
米国ネバダ大学リノ校心理学部 客員研究教授(S.C. Hayes研究室所属)(2007-2008年)
同志社大学心理学部および大学院心理学研究科 教授(2010年-現在)
東京大学医学部附属病院22世紀医療センター腎疾患総合医療学講座 客員講師(2011-2015年)
同志社大学実証に基づく心理・社会的トリートメント研究センター(WEST) センター長(2011年-現在)
名古屋市立大学大学院医学研究科精神・認知・行動医学分野 客員教授(2017年-現在)

著書
武藤崇(編著)(2019)『臨床言語心理学の可能性:公認心理師時代における心理学の基礎を再考する』 晃洋書房
武藤崇(編著;事典編纂委員会主幹)(2019)『行動分析学事典』 丸善出版
武藤崇(編著)(2017)『55歳からのアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT):超高齢化社会のための認知行動療法の新展開』 ratik
その他,多数

学会活動
一般社団法人日本行動分析学会・理事長など

資格
公認心理師,臨床心理士

受賞歴など
「感情心理学研究」優秀論文賞(2014年)
「日本特殊教育学会」研究奨励賞(2002年)
など

おもなワークショップ担当歴
一般社団法人日本認知・行動療法学会,日本認知療法・認知行動療法学会などにおいて,アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)および行動分析学に関するワークショップを多数担当。

酒井 美枝

所属
名古屋市立大学

略歴
2008年に琉球大学教育学部を卒業、2010年に琉球大学大学院教育学研究科修了(修士〔教育学〕)、2014年に同志社大学大学院心理学研究科を修了(博士〔心理学〕)。心療内科・精神科クリニック非常勤心理士、同志社大学心理学部嘱託講師、同志社大学心理臨床センター相談員等を経て、現在(2017年4月~)、名古屋市立大学大学院医学研究科 精神・認知・行動医学分野 所属。同大学病院いたみセンターにて慢性痛診療に従事。

著書 55歳からのアクセプタンス&コミットメント・セラピー(分担執筆,特定非営利活動法人ratik,2017)
使いこなすACT(監訳,星和書店,2017)
ACTハンドブック(分担執筆,星和書店,2011)
こころのりんしょうa・la・carte 第28巻1号 特集ACT(分担執筆,星和書店,2009)

学会活動
The Japanese Association for Contextual Behavioral Science(理事)、日本認知・行動療法学会(編集委員)

資格
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士

受賞歴など
「感情心理学研究」優秀論文賞 受賞

おもなワークショップ担当歴
2016年度ACT Japan年次ミーティング「入門WS:ACTの視点をおさらいする」
厚生労働省慢性疼痛診療体制構築モデル事業「慢性疼痛診療研修会」(分担講師)

WS5

産業: ストレスの”WAVE”にうまく乗るための認知行動療法
講師:金井嘉宏(東北学院大学)

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ワークショップ詳細

研修方式
スクール形式

想定する対象者
対人援助職の方

ワークショップ概要
  「キラーストレス」という言葉とともに「ストレスは身体に悪影響を及ぼす」という考えが強調されています。しかしながら、ストレスに関する最近の研究では「ストレスは悪者」と考えること自体が問題であり、ストレスに対するとらえ方や行動を変えることでストレスを受け入れて生活しやすくすることもできます。
 
 
  本講座では、認知行動療法の観点からストレスをとらえ、対応のコツを解説します。適切な環境調整が必要な場合はもちろんありますが、ポイントは、ストレス反応を「減らそうとしない」ことです。つまり、ストレスを感じる出来事に直面したときに生じる感情の「波」をなくそうとしたり減らそうとせずに、その「波にうまく乗る」ことです。その結果として、ストレスが和らぎます。
 
  それを達成するために心理教育で伝える内容や、マインドフルネスなどの技法、ストレスが強まるときに経験しやすい反すう(グルグル思考)への対応方法、向社会的な行動の効果などについて情報提供します。ストレス反応の「波」を客観的に観察しながら、うまく乗るツールになるのが認知行動療法です。

講師紹介

金井 嘉宏

所属
東北学院大学教養学部 准教授

略歴
群馬県前橋市生まれ。
【主な学歴】
新潟大学人文学部卒。早稲田大学大学院修士課程修了,北海道医療大学大学院博士後期課程修了。博士(臨床心理学)
【主な職歴】
日本学術振興会特別研究員,広島大学大学院総合科学研究科助教を経て,現在,東北学院大学教養学部・准教授。宮城県薬物乱用対策推進会議委員,東北大学大学院医学系研究科予防精神医学寄附講座学術研究員,株式会社アドバンテッジリスクマネジメント代表カウンセラーも務める。

著書
『認知行動療法の技法と臨床』(共著,日本評論社,2008年)
『エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ 社交不安障害』(共訳,金剛出版,2011年)
『60のケースから学ぶ認知行動療法』(共編著,北大路書房,2012年)
『不安に悩まないためのワークブック 認知行動療法による解決法』(共訳,金剛出版,2013年)
『ガードナー 臨床スポーツ心理学ハンドブック』(監訳,西村書店,2018年)

学会活動など
日本認知・行動療法学会理事・企画委員会委員長・常任編集委員、公認心理師の会理事、不安症学会評議員、日本心理学会「心理学ワールド」編集委員、不安症・強迫症治療ガイドライン合同作成委員会委員(社交不安症の精神療法担当)
臨床心理学を専門とし,ストレスやうつ病,不安症に対する認知行動療法の研究と臨床を行っている。

資格
公認心理師,認定行動療法士,産業カウンセラー

受賞歴など
Association for Behavioral and Cognitive Therapies 2005 Elsie Ramos Memorial Student Research Award 受賞(2005年11月)
日本ストレス学会学会賞 受賞(2006年11月)
日本行動療法学会 2007年度内山記念賞 受賞(連名)(筆頭 岡島 義)(2007年12月)
など

おもなワークショップ担当歴
「認知行動療法の基本技法を実践場面で活かすコツ」日本認知・行動療法学会主催 仙台認知行動療法セミナー(2016年11月3日)
「ストレスや不安を抱える生徒への認知行動療法 ―教員のメンタルヘルス向上にも活かす―」宮城県高等学校学校保健研究会仙南支部研修会(2016年12月13日)
「児童・思春期の子どもの援助のための認知行動療法の実際-問題行動や発達障害を有する子どもに対する効果的な支援法-」青森少年鑑別所・法務支援センターあおもり主催講演会(2018年11月13日)
社交不安症に対する認知行動療法 心理支援スキルアップ講座(CBT事例検討会)講師(2019年5月30日)

WS6

当事者と共同で構築するエビデンスに基づくひきこもりの心理的支援
講師:境泉洋(宮崎大学)

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ワークショップ詳細

研修方式
講義

想定する対象者
初級

ワークショップ概要
  本ワークショップでは、近年のひきこもりの実態とともに、そうした事例に対する認知行動療法を応用した支援について紹介します。
 
 
  まず、ひきこもりの現状に関する最新のデータを紹介し、ひきこもり取り巻く現状について解説します。具体的には、2019年3月に内閣府が公表した40歳以上のひきこもりに関する調査や諸外国におけるひきこもりに関する研究を紹介します。その後、ひきこもり状態にある人とその家族が経る心理的プロセスについて、行動論的視点からの研究を踏まえながら解説していきます。
 
  こうした基礎知識を踏まえて、認知行動療法を応用した支援の実施手順を解説していきます。具体的には、本邦でもエビデンスが蓄積されている家族支援においてCRAFTを応用した支援を紹介していきます。また、当事者支援に対する認知行動療法の応用可能性、さらには当事者視点の支援を行動論的にどう理解していくかについても解説していきます。

講師紹介

境泉 洋

所属
宮崎大学

※研修会の昼食時に、理事長講演会をおこなう予定です。

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ワークショップ詳細

この講演会は、どなたでも参加できます。参加無料、事前登録不要です

時間
13:15~13:45

時間
東京大学駒場キャンパス 5号館525室(研修会会場KOMCEE EASTの近く)

タイトル
「科学者―実践家としての公認心理師:新しい令和の時代の心理職」

研修方式
講演会形式(昼食を持ち込んで気軽に聞いていただけます)

想定する対象者
どなたでも参加いただけます。

講演概要
この講演では、世界の動向と現在の日本における状況を考えたうえで、今後の公認心理師の社会的役割と必要とされるスキルについて考えてみたいと思います。ストレスや精神疾患は国民の幸福度を下げる最大の要因であり、メンタルヘルス(こころの健康)の維持増進は社会問題となっています。こうした社会的要請に応えて、心理療法も大きく進歩しました。世界の専門家の間では、今世紀に入ってパラダイムシフトがおこり、価値観や方法論が劇的に変化しています。こうした世界的な変動を受けて公認心理師が国家資格となりました。日本でもさまざまなメンタルヘルスの問題がおこっており、公認心理師の主要5分野(医療・教育・福祉・司法・産業)にそれが反映されています。国家資格者としての公認心理師に期待される業務は、法律・制度にもとづく多職種連携、サイエンスにもとづく心の健康教育など、これまでより幅広いものがあり、それは公認心理師のカリキュラムや国家試験にも反映されています。公認心理師は、知識と技術をつねに磨きスキルアップをはかる生涯学習の義務があります。
公認心理師の会は、国民のメンタルヘルスの向上のため、科学者-実践家モデルに基づいて、公認心理師のスキルアップとキャリアアップ(就職機会向上)を支援します。。

講師紹介

丹野 義彦

所属
東京大学教授

略歴
宮城県仙台市生まれ(1954年)
東京大学文学部心理学科卒業(1978年)
群馬大学大学院医学系研究科修了 医学博士(1985年)
群馬大学医療技術短期大学部 講師(1985年)
東京大学教養学部助教授(1991年)
東京大学大学院総合文化研究科教授(2006年)(現在に至る)

著訳書
「公認心理師エッセンシャルズ」子安増生・丹野義彦編、有斐閣
「心理療法が開く未来:エビデンスにもとづく幸福改革」ちとせプレス
「臨床心理学」有斐閣
「講座臨床心理学全6巻」東京大学出版会
「エビデンス臨床心理学」日本評論社
「医療心理学を学ぶ人のために」世界思想社
「認知臨床心理学入門」東京大学出版会

学会活動など
厚生労働省・文部科学省 公認心理師カリキュラム等検討会ワーキングチーム構成員(2016年)
東京大学公認心理師大学カリキュラム運営委員会 副委員長(2017年)
医療保健福祉領域公認心理師推進協議会 事務局長(2018年)
公認心理師養成大学教員連絡協議会(公大協)会長(2018年)
一般社団法人 公認心理師の会 理事長(2019年)
日本心理学会 公認心理師担当常務理事 前公認心理師検討委員会委員
日本認知療法・認知行動療法学会 公認心理師あり方検討委員会委員長
日本認知・行動療法学会 前副理事長 公認心理師対応委員会委員

資格
公認心理師 臨床心理士

おもなワークショップ担当歴
日本心理臨床学会ワークショップ(2008年)
日本認知療法学会ワークショップ(2011年)
日本森田療法学会・日本心理臨床学会合同ワークショップ(2012年)
東京認知行動療法アカデミーワークショップ(2014年)
東京認知行動療法アカデミーワークショップ(2019年)
など多数

受賞歴
和漢医薬学会 学会奨励賞(2010年)

おもなワークショップ担当歴
東日本催眠療法研究会 第22回研修会
日本ブリーフサイコセラピー学会 第24回熊本大会
認知・行動療法学会第43回大会
など