公認心理師の会の今期の活動方針

2023年9月

理事長 丹野義彦

 

2023年4月に初めての理事選挙がおこなわれ、第3期の理事会が発足しました。6月18日の理事会で、今期(2023~24年度)は次のような方針で活動することが決まりました。

図に示すように、理念(科学者-実践家モデルとエビデンスにもとづく実践の定着)と職能団体としての活動を両極とし、「内部の充実」と「社会への働きかけ」をめざしていきます。

内部の充実としては、①専門資格の認定の運用開始に取り組みます。当会の資格制度の大枠は決まり、「一般社団法人公認心理師の会認定 専門公認心理師」という商標が登録されました。コンピテンスリストや認定規程は完成しています。今後、コンピテンスの認定方法を完成し、コンピテンスと研修会の連携を深めて、今期中の運用開始をめざします。

 ②研修会と年次総会の充実も大切です。2023年8月には対面型式の研修会と年次総会を復活させましたが、今後は、対面・Web・ハイブリッドなどの形式を模索し、これまでのワークショップのアーカイブ化をはかり、オンデマンド配信での研修ができるように考えます。

 社会への働きかけとしては、③行政への働きかけを重視します。2022年に、当会は職能団体として「国民のための公認心理師に向けて-今後の活動方針-」を公表しました。今後、要望をより具体的なものとして、行政や議員連盟に訴えていきたいと思います。

 ④診療報酬化も大きな仕事です。2024年の診療報酬改定において、とくに公認心理師が実施する認知行動療法の診療報酬化の実現に向けて、各団体と連携して進めます。

 ⑤各地との連携にも力を入れます。全国をいくつかの地区に分けるブロック制を導入し、全国の公認心理師との連携を強めます。

 このような活動によって、今期は新たな飛躍に向けて進みたいと思います。理事、専門部会委員、委員会委員のみなさまとともに、活動を進めてまいります。会員の先生方にもぜひ後押しをお願い申し上げます。