8月19日(土)研修会
8月19日(土)10:00~13:00
WS1 医療部会企画
「認知行動療法における心理支援の組み立て方:複雑な情報の統合から効果的な介入戦略へ」
講師:谷口敏淳(一般社団法人Psychoro)
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ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
認知行動療法(CBT)はうつ病をはじめ複数の精神疾患に対して有効性が認められています。しかし,医師からうつ病のCBTを依頼されるなど,焦点が定まった形でCBTの介入が始まることの方が少ないのではないでしょうか。実際の心理支援においては、医療現場で支援の対象になる患者さんの多くに併存疾患があります。また、生活環境の問題など精神疾患以外の要因も考慮する必要があります。医療現場に限らず、「学校を休みがち」「人間関係が辛い」「仕事がうまく覚えられない」など,生活上の支障が主訴で心理支援につながることがほとんどではないでしょうか。こうした状況においてCBTを実践していくためには,CBTを効果的に導入するための土台づくりが必要です。本ワークショップでは,関係性の構築や情報の聴取と整理,また心理教育のポイントなどCBTを効果的に実践していくための組み立て方について考えたいと思います。
●想定する対象者
初学者向け(認知行動療法を実践で取り入れたい方、取り入れている方、医療現場の臨床に関与する方など)
講師紹介
谷口 敏淳
所属・役職
一般社団法人サイコロ・代表理事
略歴
医学博士。一般社団法人 Psychoro 代表理事。
1981 年生。大阪府出身。大学院修了後から勤務した総合病院精神科では,精神障がい者の就労支援や勤務病院の職員の心理的支援など,働く人のメンタルヘルスケアに主に取り組んできた。また,“予防”に関する心理学研究に取り組んでおり,2014 年には博士号(医学)を取得した。精神科の現場で行なうカウンセリングの経験と,研究者としての視点から“社会に活きる研究や実践”をテーマに,臨床実践,研究,講演活動などしている。2016 年 4 月からは福山大学人間文化学部心理学科に准教授として着任し,2019 年3月に退職。同年 4 月より一般社団法人 Psychoro(サイコロ)の活動に専念し,鳥取東部地域を中心に心理的支援から研究,普及啓発活動を行なっている。
著書
「精神障害のある人とともに働くための Q&A50」編者 眞保 智子,日本加除出版,2020,一部執筆
「代替行動の臨床実践ガイド:「ついやってしまう」「やめられない」の〈やり方〉を変えるカウンセリング」編者 横光 健吾・入江 智也・田中恒彦,北大路書房,2022,「リストカット」執筆
「職業リハビリテーションにおける認知行動療法の実践」編者 池田浩之・谷口敏淳,遠見書房,2023
など
公的活動・学会活動・社会的活動など
鳥取労働局 発達障害者専門指導監(2016 年 4 月〜)
公認心理師養成教員連絡協議会 現場実習検討委員(2018 年 3 月〜)
一般社団法人「公認心理師の会」理事(2018 年 12 月〜)
日本行動医学会 評議員(2020 年 7 月〜)
日本認知・行動療法学会 編集委員(2016 年 7 月〜)
資格
公認心理師,臨床心理士,精神保健福祉士,専門行動療法士,認知行動療法士,認知行動療法スーパーバイザー
受賞歴など
第 20 回日本行動医学会若手奨励賞
おもなワークショップ担当歴
第1回 一般社団法人公認心理師の会 研修会 WS2「医療における現場実習のはじめ方とすすめ方」
第1回 一般社団法人公認心理師の会 研修会 WS4「産業分野の心理的支援における多職種・多機関連携」
公認心理師の方へ一言
認知行動療法を少しでも実践に使えるように、一緒に考えていきましょう。
WS2 教育・特別支援部会企画
「はじめて学ぶ不登校支援の認知行動療法」
講師:高橋史(信州大学)
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ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
このワークショップでは、①認知行動療法の発想と不登校支援の大枠、②不登校支援ではじめにすること、③状況に変化を生む介入の基礎、の3点を学びます。不登校の背景はさまざまで、不登校にまつわる価値観(例:不登校の何を問題だと考えるか)もさまざまな中で、いくつかの手法・技法を知るだけで対応できるほど単純ではありません。その上で、「本人がやる気にならないと何をしても意味がない」と子ども本人に責任を押し付けてしまわなければいけないほど複雑でもありません。本ワークショップでは、手法・技法を支える発想や視点を学ぶことで、子どもや家庭、学校の事情に合わせた支援を組み立てる臨床判断の基礎を身に付けます。
●想定する対象者
実際に学校で働いているけれども学校での心理支援の経験は多くないという方(例:経験1~2年目のスクールカウンセラー、学校で働いていたが心理職は初めて、心理職として他領域での経験はあるが学校で働くのは初めて)に最も適しています。
講師紹介
高橋 史
所属・役職
信州大学・准教授
略歴
2007 年 4 月~2009 年 3 月 足立医療生活協同組合 綾瀬駅前診療所心療内科 心理士
2009年 4 月~2011 年 3 月 葛飾区子ども発達センター 心理発達専門員
2011 年 4 月~現在 信州大学教育学部 専任教員
著書
ACT をまなぶ(熊野宏昭・高橋 史・武藤 崇[監訳])星和書店
ACT をみる:エキスパートによる面接の実際(熊野宏昭・高橋 史・武藤 崇[監訳])星和書店
カウンセリングにおけるアセスメントの原理と適用(石川信一・佐藤 寛・高橋 史[監訳])金子書房
公的活動・学会活動・社会的活動など長野県臨床心理士会 理事(担当:学校臨床心理士部会)
長野県公認心理師・臨床心理士協会第3回大会 大会長
日本心理学会 機関紙等編集委員
行動療法コロキウム’12 in 信州美ヶ原事務局長
日本認知・行動療法学会 各種委員
一般社団法人青少年のための心理療法研究所 代表理事
資格
公認心理師
認知行動療法スーパーバイザー
認知行動療法
専門行動療法士
臨床心理士
博士(人間科学)
受賞歴など
日本ストレスマネジメント学会第 3 回大会 優秀発表賞(筆頭著者:金子久美)
Asian Conferenceof Health Psychology Poster Award(筆頭著者:Ueda, K.)
日本行動療法学会(現在:日本認知・行動療法学会) 内山記念賞(年間最優秀論文賞)
おもなワークショップ担当歴
2020 年 8 月 「行動の問題」の見方と対応の実際~認知行動療法によるアプローチ~ 発達協会
2021 年 10 月 How can ACT be integrated into adolescent group therapy? – Theory,empirical background, and techniques. University College London Educational PsychologyOctober Leading Edge Event “Acceptance and Commitment Therapy”.
2021 年 10 月 子どもの問題行動に対する認知行動療法 日本認知・行動療法学会第 47 回大会
2021 年 11 月 認知行動療法の面接スキルトレーニング 日本産業カウンセラー協会上信越支部
2022 年 2 月 第三世代の認知行動療法 日本認知行動カウンセリング協会
公認心理師の方へ一言
楽しくやっていきましょう。
WS3 司法・犯罪・嗜癖部会企画
「非行・犯罪の問題に対する心理学的アプローチ~公認心理師として知っておきたい基礎知識とテクニック~」
講師:寺田孝(川越少年刑務所)・有野雄大(東京保護観察所立川支所)
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ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
本研修は、犯罪・非行の問題に関心のある方はもとより、犯罪・非行臨床の初学者の方や、医療・教育・福祉・産業等の領域で活動し、触法行為のある人への対応で悩みを抱えている方を対象とし、矯正施設と保護観察所に勤務する講師2名が、犯罪・非行の問題に関する基礎知識やテクニックについて講義を行う。第1部では、公認心理師として知っておくべき知識として、犯罪をした人や非行のある少年に対する手続について概説する。第2部では、再犯・再非行リスクを評定するアセスメントツールや、再犯・再非行防止を目的とした刑事施設(刑務所、少年刑務所、拘置所)における改善指導、少年院における特定生活指導、保護観察所における専門的処遇プログラムを取り上げる。第3部では、犯罪をした人や非行のある少年に対する介入技法として用いられている認知行動療法や動機づけ面接などを紹介し、触法問題のある人への対応に活用するためのヒントを提示する。
●想定する対象者
主に非行・犯罪臨床の初学者や司法・犯罪・嗜癖領域以外の領域で活動されている方の参加を歓迎します。
講師紹介
寺田 孝
所属・役職
川越少年刑務所 教育専門官
略歴
創価大学文学部卒業。1993 年少年院に法務教官として拝命。その後,教育専門官として刑務所勤務を経て現職。
著書
・2022 年 原田隆之編著「公認心理師ベーシック講座 司法・犯罪心理学」講談社(分担執筆)
・2019 年 日本認知行動療法学会編集「認知行動療法事典」丸善出版(分担執筆)
・2017 年 門本泉・嶋田洋徳編著「性犯罪者への治療的・教育的アプローチ」(分担執筆)
公的活動・学会活動・社会的活動など
一般社団法人 公認心理士の会 司法・犯罪・嗜癖部会 専門委員
資格
公認心理師
おもなワークショップ担当歴
・2021 年 日本犯罪心理学会第 59 回大会自主企画シンポジウム「実務家によるエビデンスの創出:その効用と可能性について」(話題提供)
・2020 年 一般社団法人 公認心理士の会 2020 年度年次総会 司法・犯罪・嗜癖部会シンポジウム 「矯正・保護・地域における心理的支援の連携のあり方:性犯罪者に対する公的支援と民間支援」(話題提供)
・2019 年 多摩トラブルシューターズ・ネットワーク 秋季セミナー「性犯罪者プログラム ―”塀”の中の模索」(講師)
・2014 年 日本心理学会・日本学術会議共催 公開シンポジウム「我が国における性犯罪者の処遇プログラムとその効果」(話題提供)
・2014 年 日本犯罪心理学会第 52 回大会ミニシンポジウム「司法矯正領域における集団認知行動療法-グループという力の活用の観点から―」(話題提供)
公認心理師の方へ一言
刑事施設や少年院における心理的支援は,一般の方には余り馴染みはないと思うので,どのように行われているのか,わかりやすく解説したいと思います。また,その解説が,触法行為をした人に接する際の参考になればと思います。
講師紹介
有野 雄大
所属・役職
東京保護観察所立川支部・主任保護観察官
略歴
筑波大学大学院人間総合科学研究科生涯発達専攻カウンセリングコース修了。修士(カウンセリング)。2008 年法務省入省。釧路、旭川、長野、さいたま、東京の各保護観察所のほか、法務省保護局、法務総合研究所、内閣府、川越少年刑務所で勤務。
著書
・原田隆之編著『公認心理師ベーシック講座司法・犯罪心理学』講談社(分担執筆)
・日本更生保護学会編『更生保護学事典』弘文堂(分担執筆)
・青木治・中村英司編『矯正職員のための動機づけ面接』公益財団法人矯正協会(分担執筆)
公的活動・学会活動・社会的活動など
・一般社団法人公認心理師の会司法・犯罪・嗜癖部会専門委員
・一般社団法人公認心理師の会研修会・年次総会委員
・寛容と連携の日本動機づけ面接学会理事
・ASK 認定依存症予防教育アドバイザー
・Motivational Interviewing Network of Trainers(MINT)メンバー
資格
公認心理師、精神保健福祉士、社会福祉士
おもなワークショップ担当歴
2022 年 日本認知・行動療法学会第 48 回大会 自主企画シンポジウム「司法・犯罪分野における動機づけ面接と認知行動療法の統合化」(話題提供)
2021 年 日本認知・行動療法学会第 47 回大会 公認心理師の会司法・犯罪・嗜癖部会共催シンポジウム「司法・犯罪分野の触法者を対象とした認知行動療法の体系化」(話題提供)
2021 年 日本犯罪心理学会第 59 回大会自主企画シンポジウム「少年の立ち直りを支える-共通言語としての動機づけ面接を活用して」(企画・話題提供)
2020 年 一般社団法人公認心理師の会 2020 年度年次総会司法・犯罪・嗜癖部会シンポジウム「矯正・保護・地域における心理的支援の連携のあり方:性犯罪者に対する公的支援と民間支援」(企画・話題提供)
2019 年 日本更生保護学会第2回更生保護学研修会-先人の知見と先端の手法を学ぶ-「更生保護における動機づけ面接 -その基幹と手技を学ぶ-」(講師)
2019 年 日本犯罪心理学会第 57 回大会自主企画シンポジウム「薬物依存症者の回復支援に心理学はいかに貢献するか」(企画・話題提供)
公認心理師の方へ一言
触法行為をした人に対する司法手続や指導・支援については、あまりなじみがない方も少なくないと思います。本研修を通じて、基本的な知識を学んでいただき、触法行為のある人への対応の一助としていただけますと幸いです。
8月19日(土)14:00~17:00
WS4 産業・労働・地域保健部会企画
「産業・労働分野におけるメンタルヘルスとキャリア~ゼロ次予防の視点から~」
講師:金井篤子(名古屋大学)
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ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
産業・労働分野の心理支援は,生活者としてのクライエントを支え,クライエントを支えるためにクライエントを取り巻く組織を支えることを目標としている。産業・労働分野の特徴としては,①社会、組織の中の個人ということと、②現実の制約、現実原則の,大きく 2 つを挙げることができる。これらは他の分野でも同じということもあるが、産業・労働分野では特に強調される。この 2 つの特徴を踏まえると,産業・労働分野における公認心理師の支援,役割は、①個人の問題の背景にある組織や社会の問題を鋭く見出すこと,と②現実原則を踏まえた現実的な支援とその制約を超えた支援の可能性を探る支援を行うことの 2 つとなる。これらの支援を実現するためには,個人の心理的メカニズムを理解していることは当然だが,組織のメカニズム,ひいては,刻々と変化する社会のメカニズムを理解していることが求められる。また、これらが確かに連動しており、そしてどのように連動しているのかを説明できることが重要である。本ワークショップでは,この個人と組織の問題が連動することを踏まえ,ゼロ次予防の視点から,産業・労働分野におけるメンタルヘルスとキャリアについて考えたい。
講師紹介
金井 篤子
所属・役職
名古屋大学 教授
略歴
名古屋大学教育学部教育心理学科卒業後,民間会社にて人事教育関係の職務を担当。その後,名古屋大学大学院教育学研究科修士課程発達臨床学専攻入学,同博士後期課程進学。同課程を中退後,名古屋大学教育学部助手,助教授を経て,現在に至る。
著書
金井篤子 2000 キャリア・ストレスに関する研究−組織内キャリア開発の視点からのメンタルヘルスへの接近− 風間書房.
金井篤子編 2016 産業心理臨床実践-個(人)と職場・組織を支援する 森田美弥子・松本真理子・金井篤子監修 心の専門家養成講座8 ナカニシヤ出版.
金井篤子編 2017 産業・組織心理学 太田信夫監修 シリーズ心理学と仕事11 北大路書房.
金井篤子 2018 産業・組織心理学 公認心理師の業務:産業・労働 産業・労働分野①:法律 産業・労働分野②:施策 子安増生・丹野義彦(編) 公認心理師エッセンシャルズ 有斐閣 Pp.40-41 Pp.78-79 Pp.156-162 Pp.164-169.
金井篤子編 2019 産業・組織心理学を学ぶ-心理職のためのエッセンシャルズ- 産業・組織心理学会企画 産業・組織心理学会設立35周年記念講座第1巻 北大路書房.
金井篤子編 2021 心理臨床実践のための心理学 森田美弥子・松本真理子・金井篤子監修 心の専門家養成講座5 ナカニシヤ出版.
金井篤子 2023 産業・組織領域における支援の理論と実践 岩壁茂・遠藤俊彦・黒木俊秀・中島義文・中村知靖・橋本和明・増沢高・村瀬嘉代子編 臨床心理学スタンダードテキスト 金剛出版,Pp. 831-839.
公的活動・学会活動・社会的活動など
公益社団法人日本心理学会常務理事
産業・組織心理学会常任理事
資格
公認心理師,臨床心理士,1級キャリア・コンサルティング技能士
公認心理師の方へ一言
長年の悲願だった心理学の国家資格が誕生しました。まだ誕生したばかりで,この資格の実質化はまさに公認心理師お一人お一人の肩にかかっていると言えます。このワークショップでは,産業・労働分野におけるメンタルヘルスとキャリアを扱っていますが,組織に関する知識はすべての分野に必要な知見であると思っております。人は社会,組織の中で生きる存在だからです。こういった知見が皆様の日々の活動,ひいては公認心理師資格の実質化に役立つことを願っております。
WS5 福祉・障害部会企画
「認知症の人とその家族への理的アプローチ」
講師:野口代(東大阪大学短期大学部介護福祉学科)・森本浩志(明治学院大学)
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ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
わが国の認知症の人は,2025 年に約 700 万人(高齢者の約 5 人に 1 人)に達すると推計されています(厚生労働省,2015)。働き盛りの 40 代や 50 代で認知症(若年性認知症)になり,仕事を調整しながら就労を続ける人もいます。高齢の受刑者が認知症になり,処遇で配慮が必要になることもあります。認知症という病気の特徴から,症状が進行すると日常生活を送るうえでサポート(介護)が必要になります。子育てをしながら認知症を患った親の介護をしている人も少なくありません。このように現在では認知症はとても身近な病気になっており,活動領域を問わず心理士が認知症の人やその家族に関わる可能性があります。また,認知症の人やその家族からの心理支援のニーズも高まっています。
本ワークショップでは,認知症の人とその家族それぞれへの心理支援について事例を通してご紹介するとともに,心理支援のエビデンスについてもご紹介します。
野口 代
所属・役職
東大阪大学短期大学部 介護福祉学科 准教授
略歴
大学を卒業後、グループホーム等の介護施設にて介護職員として勤務。認知症の人の介護やケアマネジメントを行う。その後、筑波大学大学院人間総合科学研究科博士前期課程・後期課程を修了し、筑波大学人間系助教などを経て現職。現在まで継続して、認知症の行動・心理症状(BPSD)に対する非薬物的・心理社会的アプローチの研究を行う。博士(障害科学)。介護支援専門員、介護福祉士、日本心理学会認定心理士。専門は認知症ケア。
著書
・『よくわかる!行動分析による認知症ケア』野口 代・山中克夫. 中央法規出版. 2019.
・『チャレンジング行動から認知症の人の世界を理解する』山中克夫(監訳). 星和書店. 2016.(翻訳書)
公的活動・学会活動・社会的活動など
2020年1月 – 現在 日本老年行動科学会 理事
2017年4月 – 現在 日本老年行動科学会 編集委員会委員
資格
介護支援専門員、介護福祉士、日本心理学会認定心理士
受賞歴など
2020年3月 障害科学学会 2019年度 実践賞
2017年3月 研究科長賞 筑波大学人間総合科学研究科
2016年3月 障害科学学会 平成27年度 研究奨励賞
おもなワークショップ担当歴
・大阪府臨床心理士会 オンライン第 30 回総会・研修会 講師2022年6月12日
・熊本県基幹型認知症疾患医療センター主催 認知症初期集中支援チーム員向け フォローアップ研修 講師2022年2月18日
・山口県認知症疾患医療センター合同研修会 講師 2022年2月6日
公認心理師の方へ一言
当日は、エビデンスに基づいて、認知症の人への心理的支援について事例もまじえながらご紹介していきたいと思っております。
講師紹介
森本 浩志
所属・役職
明治学院大学 教授
略歴
早稲田大学大学院人間科学研究科 博士後期課程 修了 博士(人間科学)
高齢者医療を中心とした病院の心理士,心療内科付属カウンセリングルームのカウンセラー,広島国際大学心理学部心理学科助教,明治学院大学心理学部心理学科准教授を経て,2023年4月より現職。
著書
・Morimoto et al. (2023). Reliability and validity of the Japanese version of the experiential avoidance in caregiving questionnaire (EACQ). Journal of Contextual Behavioral Science, 27, 160-169.
・Morimoto et al. (2023). Reliability and validity of the Japanese version of the Valued Living Questionnaire Adapted to Caregiving. Clinical Gerontologist. Advance online publication.
・Morimoto (2022). Acceptance and commitment improve the work-caregiving interface among dementia family caregivers. Psychology and Aging, 37(6), 749-765.
・森本他 (2022). 認知症の人の家族介護者を対象とした集団認知・行動療法プログラム―有効性と実行可能性の予備的検討― 老年臨床心理学研究, 3(1), 8-20.
・Morimoto et al. (2021). Antecedents and outcomes of enrichment among working family caregivers of people with dementia: A longitudinal analysis. The Journals of Gerontology, Series B: Psychological Sciences and Social Sciences, 76(6), 1060-1070.
・森本 (2020). 認知症,介護―親が認知症になったらどうなる?どうする? 岡島義・金井嘉宏(編) 使う使える臨床心理学 (pp. 237-253) 弘文堂
ほか
公的活動・学会活動・社会的活動など
日本認知・行動療法学会第44回大会 準備委員会事務局長(2018年),日本ストレスマネジメント学会 監事(2020年~2023年),ほか。
地域在住の認知症の人とその家族を対象とした心理支援プログラムである「認知症の人とそのご家族のためのセルフケアプログラム」を実施している(2018年~)。
資格
公認心理師,臨床心理士,認定行動療法士,専門社会調査士
受賞歴など
日本認知療法・認知行動療法学会 第8回最優秀論文賞(共同研究)(2021年)
おもなワークショップ担当歴
・広島県国保診療施設看護師研修会「認知症のケアに活かす認知行動療法」(2016年)
・日本認知・行動療法学会第46回大会ワークショップ「認知症の人の家族介護者への認知行動療法」(2020年)
・日本臨床心理士会主催第21回高齢者支援研修会「認知症の人の家族介護者への認知行動療法」(2022年)
公認心理師の方へ一言
認知症の人やその家族への心理支援は多くのニーズがある一方で,実際の支援はまだまだ限られています。多くの方に興味を持っていただき,支援の輪を広げていければと考えております。
WS6 倫理・職責・関連法規委員会
「エビデンスにもとづいた実践をどう進めるか:早期発達支援から高齢者支援までのケースフォーミュレーションとPDCA」
講師:山本 淳一 (東京都立大学/慶應義塾大学)
プログラム詳細を見る ▼
ワークショップ概要
【ワークショップ概要】
1.幼児への発達支援と行動問題解決,ペアレント・コンサルテーション:最先端の「エビデンスにもとづいた実践(evidence-based practice)」方法を解説します.次に,事例を提示します.ワークシートに書き入れながら,ケースフォーミュレーションを行い,発達支援と問題解決を進めます.発達支援を進めながら効果量評価を行うアプリである「AI-PAC LAB®」の活用方法を紹介します.
2.学校での教育支援と行動問題解決,行動コンサルテーション:学校の中でのポジティブ行動支援と問題解決技法を先生方に活用してもらうための行動コンサルテーションについて,事例を提示し,ワークショップを行います.
3.実践を事例研究論文に仕上げるための論文作成ワークショップ:論文作成テンプレイトを活用しながら,日々の実践を,どのようにまとめ,事例報告や論文に仕上げていくか,単一事例研究計画法による事例研究の進め方の練習を行います.
4.多職種連携の方法(高齢者への健康促進と予防支援):リハビリテーションの専門家(PT,OT,ST)の支援技法と公認心理師の支援技法をどのように融合させ,QOL の高い生活を実現するかを検討していきます.
●想定する対象者
心理学の専門家であれば,また心理学を活用した実践を習得したい方であれば,どなたでもご参加ください
講師紹介
山本 淳一
所属・役職
東京都立大学 システムデザイン学部 特任教授
略歴
2022年 – 現在 東京都立大学 システムデザイン学部 特任教授
慶應義塾大学 名誉教授
2003年 – 2022年 慶應義塾大学 文学部 教授
2007年 – 2008年 University of California, San Diego (UCSD) Visiting Scholar
2001年 – 2003年 慶應義塾大学 文学部 助教授
1999年 – 2001年 筑波大学 心身障害学系 助教授
1995年 – 1999年 明星大学 人文学部・助教授
著書
・一般社団法人公認心理師の会 教育・特別支援部会(監修)小関俊祐・大石幸二・嶋田洋徳・山本淳一 (責任編集)(2023). 事例で学ぶ 公認心理師必携・教育分野におけるエビデンス実践の知識と技能(仮題).金剛出版
・山本淳一・作田亮一(監修・著)岡島純子・中村美奈子・加藤典子(著)(2020).親子で成長!気になる子どものSST実践ガイド.金剛出版
・山本淳一(監修・著)松﨑敦子(著)(2020). コミュニケーションを育てる応用行動分析学:0-5歳児 発達が気になる子のコミュニケーション力育て. 学研
・山本淳一(2019).ことばの獲得. 臨床言語学の可能性(pp.23-24).晃洋書房
・山﨑裕司・山本淳一(編著)(2019).リハビリテーション効果を最大限に引き出すコツ:応用行動分析で運動療法とADL訓練は変わる 第3版.三輪書店
・山本淳一・武藤崇・鎌倉やよい(編著)(2015). ケースで学ぶ 行動分析学による問題解決. 金剛出版
その他は、以下を参照してください。
山本 淳一 (Junichi Yamamoto) – マイポータル –
公的活動・学会活動・社会的活動など
日本行動分析学会、The Association for Behavior Analysis International,日本認知・行動療法学会、日本作業療法研究学会、行動リハビリテーション研究会(顧問),行動ウェルネス研究会(研究アドバイザー)
資格
公認心理師、臨床心理士、臨床発達心理士
受賞歴など
1. 2022年 日本認知・行動療法学会 内山記念賞 野田航・石塚祐香・石川菜津美・宮崎優・山本淳一
発達障害のある児童の漢字の読みに対する刺激ペアリング手続きを用いた遠隔地学習支援の効果
2. 2022年 義塾賞 山本淳一
発達支援への応用行動分析学研究
3. 2020年 日本行動分析学会 学会賞(論文賞) 松田壮一郎・山本淳一
遊び場面における広汎性発達障害幼児のポジティブな社会的行動に対するユーモアを含んだ介入パッケージの効果
4. 2019年 日本特殊教育学会 第31回研究奨励賞 石川菜津美・石塚祐香・山本淳一
就学前の発達障害児に対する「授業参加」支援プログラムの開発と評価
5. 1999年 日本行動療法学会 内山記念賞 奥田健次・井上雅彦・山本淳一
発達障害児における文章理解の指導一情緒状態の『原因』を推論する行動の獲得
おもなワークショップ担当歴
北海道から沖縄までの25都道府県、東京都の14区市でワークショップを実施してきた。
公認心理師の方へ一言 このワークショップでは,ケースマネージメントの練習だけでなく,スーパービジョンを行うためのヒントをたくさんお話しします.公認心理師が、効果的な発達支援・教育支援・福祉支援を実現するためには、多様なコンピテンスの獲得と同時に、PDCAを常にまわし続け,それをデータ化しながら,自身の支援を常に見直す柔軟な行動が必要です。支援プロトコルを適用するだけでなく、運動・知覚・コミュニケーション・言語・認知・社会性に関する「発達」・「行動」・「学習」の法則など、心理学の成果をフル活用し、本人の行動レパートリーと環境条件に合わせて、技法を的確に統合しながら実践を進めるエキササイズを行います。