公認心理師の会

対面研修会

WS5 産業: ストレスの”WAVE”にうまく乗るための認知行動療法

ワークショップ詳細

開催日時

2019年11月24日(日)午後の部14:00~17:00
2019年 第1回主要5分野専門研修会 関西開催にて開催

研修方式

スクール形式

想定する対象者

対人援助職の方

ワークショップ概要

  「キラーストレス」という言葉とともに「ストレスは身体に悪影響を及ぼす」という考えが強調されています。しかしながら、ストレスに関する最近の研究では「ストレスは悪者」と考えること自体が問題であり、ストレスに対するとらえ方や行動を変えることでストレスを受け入れて生活しやすくすることもできます。 

  本講座では、認知行動療法の観点からストレスをとらえ、対応のコツを解説します。適切な環境調整が必要な場合はもちろんありますが、ポイントは、ストレス反応を「減らそうとしない」ことです。つまり、ストレスを感じる出来事に直面したときに生じる感情の「波」をなくそうとしたり減らそうとせずに、その「波にうまく乗る」ことです。その結果として、ストレスが和らぎます。

  それを達成するために心理教育で伝える内容や、マインドフルネスなどの技法、ストレスが強まるときに経験しやすい反すう(グルグル思考)への対応方法、向社会的な行動の効果などについて情報提供します。ストレス反応の「波」を客観的に観察しながら、うまく乗るツールになるのが認知行動療法です。

講師紹介

金井 嘉宏

所属

東北学院大学教養学部 准教授

略歴

群馬県前橋市生まれ。
【主な学歴】
新潟大学人文学部卒。早稲田大学大学院修士課程修了,北海道医療大学大学院博士後期課程修了。博士(臨床心理学)
【主な職歴】
日本学術振興会特別研究員,広島大学大学院総合科学研究科助教を経て,現在,東北学院大学教養学部・准教授。宮城県薬物乱用対策推進会議委員,東北大学大学院医学系研究科予防精神医学寄附講座学術研究員,株式会社アドバンテッジリスクマネジメント代表カウンセラーも務める。

著書

『認知行動療法の技法と臨床』(共著,日本評論社,2008年)
『エビデンス・ベイスト心理療法シリーズ 社交不安障害』(共訳,金剛出版,2011年)
『60のケースから学ぶ認知行動療法』(共編著,北大路書房,2012年)
『不安に悩まないためのワークブック 認知行動療法による解決法』(共訳,金剛出版,2013年)
『ガードナー 臨床スポーツ心理学ハンドブック』(監訳,西村書店,2018年)

学会活動など

日本認知・行動療法学会理事・企画委員会委員長・常任編集委員、公認心理師の会理事、不安症学会評議員、日本心理学会「心理学ワールド」編集委員、不安症・強迫症治療ガイドライン合同作成委員会委員(社交不安症の精神療法担当)
臨床心理学を専門とし,ストレスやうつ病,不安症に対する認知行動療法の研究と臨床を行っている。

資格

公認心理師,認定行動療法士,産業カウンセラー

受賞歴など

Association for Behavioral and Cognitive Therapies 2005 Elsie Ramos Memorial Student Research Award 受賞(2005年11月)
日本ストレス学会学会賞 受賞(2006年11月)
日本行動療法学会 2007年度内山記念賞 受賞(連名)(筆頭 岡島 義)(2007年12月)
など

主なワークショップ担当歴

「認知行動療法の基本技法を実践場面で活かすコツ」日本認知・行動療法学会主催 仙台認知行動療法セミナー(2016年11月3日)
「ストレスや不安を抱える生徒への認知行動療法 ―教員のメンタルヘルス向上にも活かす―」宮城県高等学校学校保健研究会仙南支部研修会(2016年12月13日)
「児童・思春期の子どもの援助のための認知行動療法の実際-問題行動や発達障害を有する子どもに対する効果的な支援法-」青森少年鑑別所・法務支援センターあおもり主催講演会(2018年11月13日)
社交不安症に対する認知行動療法 心理支援スキルアップ講座(CBT事例検討会)講師(2019年5月30日)