Web研修会
2021年9月5日(日)13:00~16:00
2021年9月9日(木)~2021年12月9日(木)
2021年11月30日(火)
※2021年度 Web研修会にて開催
スクールカウンセラーとして学校で臨床活動を行っている方
教育現場でコンサルテーションをされている方
教師や教育関係者に研修をする機会のある方
ポジティブ行動支援(Positive Behavior Support; PBS)とは,問題行動に注意や叱責といった嫌悪的な方法で対応するのではなく,適切な行動を教え増やすことで問題行動を予防するアプローチであり,対象者の行動レパートリーの拡大によりQOLの向上を目指すものである。近年の学校現場でのいじめや暴力,不登校といった問題行動の深刻化から,それらの問題を未然に防ぐべく学校規模で行うPBS(School-wide PBS; SWPBS)が注目されている。SWPBSは応用行動分析学に基づくアプローチであるため,本ワークショップでは応用行動分析学の基礎理論を説明し,理論に基づきSWPBSの実践がどのように行われているのかを,実践例なども紹介しながら概説する。また,心理師として学校でのSWPBSの実践をコーディネートする立場となった場合に,どのような役割が果たせるかについて参加者の皆さんに考えていただく機会とできるように努めたい。
近畿大学 総合社会学部 准教授
関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了(博士(心理学)取得)
関西学院大学大学院文学研究科 博士研究員
関西学院大学文学部 助手
近畿大学総合社会学部心理系専攻 講師
近畿大学総合社会学部心理系専攻 准教授(現在)
対人援助職のための発達心理学(分担執筆)
教師と学校が変わる学校コンサルテーション(分担執筆)
このまま使える!子どもの対人関係を育てるSSTマニュアル(分担執筆,編者)
<学校等のでコンサルテーション活動>
徳島県教育委員会 発達障がい教育・自立促進アドバイザーチーム
大阪府教育庁 高等学校支援教育力充実事業 専門家チーム
大阪府立子どもライフサポートセンター SSTプログラム運営スーパーバイザー
<学会活動>
日本行動分析学会 代議員・編集委員
日本認知・行動療法学会 常任編集委員
<社会的活動>
日本ポジティブ行動支援ネットワーク 理事
公認心理師
学校心理士
日本認知・行動療法学会 内山記念賞
日本心理学会 2019年度学術大会優秀発表賞
日本心理学会 2020年度学術大会優秀発表賞
教員免許更新講習
岡山県,徳島県,和歌山県,兵庫県,大阪府の教育委員会等から依頼される教員研修
大阪市,東大阪市,堺市,西宮市,神戸市,寝屋川市の教育委員会・学校等から依頼される研修
福祉施設,療育施設等から依頼される研修
保護者向けのセミナー
学校で子どもの問題行動への支援を行う場合,個別に対応するということだけではうまくいかないことも多くあります。子どもの問題行動は,当然ながら学校環境との相互作用で生じるものですので,教室環境や教師の対応の仕方,学級全体の運営の仕方など,多岐にわたって環境整備をしていくことが大事になってきます。私自身も,長年にわたり学校コンサルテーションに携わってきた経験から,子どもに個別に対応するだけでは一時しのぎとしての問題解決にしかならないことを学んできました。今後特に学校現場にスクールカウンセラー等で入っていく公認心理師の方々は,個別のカウンセリングや心理療法だけではなく,コンサルテーションや学級集団・学校集団への支援ができることが求められるようになってくると思います。SWPBSはそのうちの一つの選択肢でありますが,この機会に集団へのアプローチも使えるカードの一つとしていただければ幸いです。